2023.05.27
2023年5月、夏を思わせるたっぷりの日差しの中、「和歌山県立紀伊風土記の丘」に行って参りました〜!
古墳と埴輪だけのイメージで行ったところ、とんでもない!!それ以上の魅力が満載!
体力も必要かもというヒントだけお伝えしまして、
オンラインリゾート内、勝手に歴史担当、アッキーがお届けします。
一番最後に、江戸時代のお家のルームツアーありまーす。どうぞ楽しんでいってくださいね。
駐車場から、展望台までのダイジェストはこちらでーす。歩いちゃってください。
Contents
「風土記の丘」は、文化庁の風土記の丘設置構想に基づき、
遺跡及び歴史資料の保存及び活用を目的として、設置された野外博物館、公園。
ここ和歌山だけでなく、北は山形県、南は宮崎県まで、全国に16ヶ所あるそうです。
ということは、そんなに各所に遺跡ってあるっていうこと?と思い、
古墳の数を調べてみたところ、
なんと日本には現在約16万の古墳があるそうです。
16万!?
おおおー!たくさん弔ってきましたなぁ。
そして、今回の「紀伊風土記の丘」の園内にも、
約500基、周辺地域を含むと約900基の古墳があるとのこと!
↓オレンジの丸が古墳。これは「犬も歩けば古墳にあたる」レベルです。
では、さっそく施設に入って参りましょう!
とワクワクで進もうとする我々の目に飛び込んできたのは、どーーーーん!!
でっかーーーー!!なんじゃこりゃー!!
推定樹齢350年、西暦700年前後まで生育していたクスノキだそうです。
普通、枯れた木は朽ちて土に帰るのでは?と疑問に思い、調べて見たところ、
地形が変わる要因があり、元陸地であったところに水が流れ込んだ際、
このクスノキが水中に沈むことにより、
腐らずにタイムカプセルのように1300年間保存されたようです。
それが、平成23年、台風による川の激しい増水や流れで川底が掘り出され、
沈んでいたクスノキの一部が水面に現れたものを発見されたとのこと。
ひゃー、施設に入る前から、圧倒的な年月の積み重ねに仰け反りました。
いよいよ本当に施設内へレッツゴーです。
入館料190円のお手軽さに驚きつつ、写真内、左手の明るい屋外へ進みました。
入館料を払うブースのようなものがなく、大きな敷地が広がっています。
なるほど、入館料はこの上階にある「資料館」へ入る時に必要なのであって、古墳が見れる屋外は無料なのですね。
ということで、我々、資料館は後にしようということで屋外へ進み出ました。
↓中央下部の「資料館」のみが有料でその他は無料。 まさに「遺跡のある公園」!
↓かわいい埴輪がお出迎え
古墳時代後期(5世紀頃)の竪穴住居(復元)が登場!
教科書で見たやつーーー!興奮しますねー。
「お邪魔しまーす」と中へ。
内部は、カマドや寝るスペースを備えた14畳のワンルーム。
食料を貯めておく穴なんかも知恵を感じます。
屋根の茅葺であったり、煙出し用の三角形の窓であったり、
1500年前の当時にこれだけの建築技術があったことに驚きました。
ご近所には、谷村さんのお家と小早川さんのお家もありました。
住んだことないよ、住んだことはないけどさ、
どこか懐かしさを感じる昔の日本家屋、落ち着きます。
どちらも江戸時代後期の農家さんのお家だそうです。
↓草刈り作業中でがっつり雨戸閉まってました。
お声を掛けたら、快く開けて下さりました。が、その写真はありません。汗
あー、家を見たなぁ、と満足しつつ、ふと気づきました。
風土記の丘って、古墳と埴輪だけじゃなくて、江戸時代のんもあるんやんか、と。
なかなかに懐の広いことです。歴史好きにはもうアミューズメントパークです。
そしてこの後、順路では、いよいよ古墳を目指すことになります。
てくてく・・・歩いていきますが、なんだか様子が、おかしいぞ。
はぁはぁ、けっこうな坂が続きますね。
「こんにちは〜」と行き交うおじさまおばさま方は軽装。
ワンちゃんを連れている方もいたり。
中には、熊よけの鈴を鳴らしながら、見るからに山ガール的な女性もおられたり。
そうなんです。
「風土記の丘」は、本当に丘の上に古墳群があり、紀ノ川と和泉山脈が一望できる展望台は標高約140m。
園内1周、約3kmのハイキングコースでもあるのでした!!
そりゃ風と土の丘だわ。この日も風がとても気持ちよかったのです。
歩くこと10分程度、最初の古墳に到着しましたー。
↓前山A13号墳 直径約18mの円墳 6世紀後半
「こんもり」という言葉がふさわしいお墓。
圧巻・・・。
こんな大きな盛り土やたくさんの積み石、どれだけの人が関わったのだろう。
どんな地位の人が葬られたのだろう。想像が膨らみます。
しっかりと手入れがなされている印象。まるでテレタビーズです。
この後、10以上の古墳を次々と訪れるワケですが、ある疑問が湧いてきました。
なんで「前方後円墳」であって「前円後方墳」じゃなかったのかな・・・?
まず「前方後円墳」という名前は、江戸時代後期に学者の蒲生君平が、とりあえず(!)つけた名前です。
蒲生君平は、この形の古墳を牛がひく宮車に見立てたということ。
丸く高さがある所(埋葬部分)を人が乗っている部分とし、
四角い方(祭壇や通路)を牛が引っ張っている部分としたので、四角い方が前、となったらしいです。
今でこそ、上空から見て「鍵穴やん!」と言えますが、
江戸時代にはその術はなく、地上から見上げるばかりだったのでしょうか。
心地よく汗もかいて、ふもとまで下りてきた我々は、資料館へ。
↓翼を広げた鳥型埴輪。ウミガメかと思ったー。
↓力士埴輪。かわいいなー。美味しそうにも見える。
↓ちょっとコワイ??
↓この人たちにウソをついたら、えらい目に遭いそう。笑
↓岩橋型横穴式石室の模型。石を積み上げた様がよく分かる!
↓私が買ったものたち〜。
興味深いもの、たくさん販売されていて、3つ買っちゃいました。
火おこし道具 ¥500、 まが玉づくりキット ¥300、 ハニワづくり用粘土 ¥350
お家に帰った後も、楽しめそうです。
もう大満足!!
歴史のロマンに触れ、ハイキングもしてきれいな景色も見たし、と、
帰ろうとしましたが、なんとまだ、入口付近に江戸時代の民家を移築したものが2軒、あるではないですか。
漆器問屋さんの旧柳川家住宅と漁家の旧谷山家住宅。どちらも江戸時代の建築。
まずは、柳川さんのお家へ、360°カメラで中へお入りください〜。
↓縁側、吹き抜ける風が心地よかったです。
↓「邪魔するよ」時代劇コントが始まりそう。
↓「なんでも鑑定団」に出る人たちはこんな蔵をお持ちなのかしら?
お次は、谷山さんのお家へどうぞどうぞ。中までお入りくださいね。
「紀伊風土記の丘」、すごかったです。
敷地広い、展示内容も広い。ということで良い意味で大きく裏切ってくれました。
古墳を2〜3ヶ所見て、はい、終わりというものではなく、古墳群ですから、古墳目白押しです。
そして、思わず、ハイキングをする結果となりましたが、ご近所にお住まいの方々が気軽に訪れている様子を見て、
愛されている公園なんだな、と感じました。
先人たちの営みを肌で感じ、時代が変わっても、暮らしって、なんだかんだ言ってシンプル、
基本やってること一緒だわ、って再認識。
食べて寝て、弔って。
過去からの流れを受け取り、今ここに自分がいること、みなさんがいることに感謝して終わりにしますね。
ぜひ、歴史ロマンを感じに、そしてハイキングに、「紀伊風土記の丘」へ行ってみてくださいね。
お子さまにもオススメでーす。
和歌山県立紀伊風土記の丘ホームページ